冬の養生ポイント

 明日から12月ですね。気温もぐっと冷え込むようですね。

漢方では冬になると五臓の中の「腎」が影響を受けると言われています。

寒い冬を乗り越えられるよう、養生ポイントをご活用いただければと思います。

2か月間の漢方薬で肝機能が改善

 今日は、肝機能が改善された70代の女性についてご紹介します。この女性は、以前から不眠や冷えなどで漢方薬を服用されていますが、今年7月の健診で肝機能のγGTPの値が84と高く、その時から血の巡りを良くして肝と腎を強める漢方薬に内容を変更しました。その後2ヶ月ほど服用を続けると2か月後の9月の検査でγGTPの値は40まで改善されました。

 

 漢方では「肝」は、全身に「気」を巡らせ、「血」を貯蔵する役割を担っていると考えます。「肝」が弱ると、目の疲れやドライアイ、爪が割れやすくなるなど、目と爪にサインが現れます。目の使い過ぎ(パソコンやスマートフォン)は肝を弱める原因となります。また、寝ている間に血が「肝」に戻り血液のろ過・浄化をすると考えられていますので、夜は早く寝ることが大切です。

対照的な二人

 今回は対照的な二名を紹介します。

 一人目は50才女性について。この方は子宮筋腫や日々の不調(肩こり・ストレス・関節痛・倦怠感など)などに合わせて毎月きちんと服用していますが(子宮筋腫は12㎝→5㎝、体重減量5㎏キープなどの成果中)、最近は9月ころから閉経のせいか体調が良くなく、具合の悪い日が続いていました。そこで9月から更年期対策も考慮すると11月には「まったく更年期の症状がありません」との連絡を受け、本人はとても喜んでいました。

 二人目は50代半ばの女性について。この方は原因不明の肝機能異常により令和1年12月から当薬局の漢方薬を服用していますが、きちんと服用し続けていた結果、検査結果や気になる症状も改善させ体調や気持ちが落ち着いていました。今年に入っても体調が良いので漢方薬の服用を伸ばして(時には飲まない日も有)服用していると、先月の年に一度の健診結果は肝機能がやはり悪化し、今までで一番と言ってよい位に数値が悪くなっていました。本人からも「漢方薬の服用をさぼっていた結果です。。。」と反省している様子でした。

このように、無理のない範囲で服用を続けることが改善への近道、もしくは健康維持の近道といえるでしょう。

間質性膀胱炎の痛みがなくなった 

今日は間質性膀胱炎の痛みが改善された方をご紹介します。現在60代の女性は40代から頻尿があり、2年前ぐらいから痛みも伴い間質性膀胱炎の疑いで泌尿器科へ通院。病院の薬を服用すると痛みは止まりますが、またしばらくすると痛みが出るのを繰り返し、この間に数ヵ所の医療機関をまわったそうです。

間質性膀胱炎は尿が膀胱の間質(上皮と筋肉の間)にしみ込んで慢性的に炎症を起こし進行すると膀胱が委縮してしまう病気です。主な症状は「頻尿」「残尿」「膀胱痛」「排尿痛」で特に中高年女性に多く発症が見られます。細菌感染で起こる急性膀胱炎とは異なり多くの場合尿には異常がありません。そのため医療機関を受診すると抗生剤を処方されることも少なくありません。間質性膀胱炎には抗菌薬は効果がないのでこの方のように一時的に症状が治まってもしばらくするとまた同様の症状がでます。

なかなか専門医がいなく西洋医学では難しいと話を受け、以前より当店の漢方を服用していましたが、半年ほど定期的に間質性膀胱炎に対応した漢方を服用したところ現在は「下腹部の違和感や頻尿はあるが痛みがなくなり生活の質(QOL)も向上した」とのお話でした。漢方によって症状が改善した患者さんに触れるといくらかでもお役に立ててよかったと思うところです。

約1ヶ月の漢方薬で頭痛が改善

 紅葉が綺麗な時期になりましたね。仙台のケヤキ並木も少しずつ落ち葉になって、仙台店では朝の落ち葉掃きが日課になっています。

 今日は頭痛が改善された方についてご紹介します!

 この30代の男性は、1ヶ月ほど前から頭痛が酷くなり、頭が締め付けられるように痛く、夜も痛みで目が覚め、仕事にも支障をきたすようになり頭痛の漢方薬の服用を開始しました。まずはご本人の希望で1週間試しにお飲みになったところ、1週間後には少し頭痛が改善されましたが、手の感覚に異常を感じるとのことで処方を調整して、さらに1ヶ月ほど漢方薬を続けられました。

 先日来局されてお話を伺うと、4日ほど前に頭痛はほとんど感じない程に改善されたと喜んでいらっしゃいました!今は手足の冷えなどが気になるということで、冷えを改善する漢方薬に切り替えて継続服用されています。

頭痛や偏頭痛、目の痛み、顔面神経痛にも用いる代表的な漢方薬がありますので、頭痛などでお悩みの方はご相談ください。

二名の改善例

 11月に入り、早くも残り二ヶ月となりました。寒さ本番を迎える今月二日には、二名が改善した喜びを語ってくれました。

 一人目は70代の女性です。この方は平成17年7月に約三ヶ月間ほど全身の痒みや湿疹で夜が酷い時に漢方薬を服用していましたが症状が落ち着いたので、その後の漢方薬服用はずっと休んでいました。                それからちょうど一年前の令和3年11月はじめに久しぶりに来局した時には、睡眠不足で(4時間くらい)漢方薬を再び飲み始め、約半年間で睡眠時間は改善されていき(今年9月の段階で7時間睡眠)、その間にも頻尿や舌黄、ヘモグロビンの数値改善などに対応しながら漢方薬を服用し続けていました。二日に来局した時には「狭心症の症状は服用期間に一切の発作もなく、カテーテル準備の話まで出ていたのに主治医が“大丈夫”の太鼓判を押してくれましたょ」と笑顔で教えてくれました。

 もう一人の80代女性は今年9月に「10年来の腰痛が酷くなり歩けない」と連絡があり、急きょ腰痛用の漢方薬を中心に切り替えました。それまで本人は整骨院や整体などに通っていましたが夏ころから「新たに右腰を痛められた」と言って違う整体に通い始めていました。それでも治まらず寝込むほどになっていましたが、漢方薬を服用し続け今月二日には自分で自転車で来局するほど腰痛が改善し「お陰様で腰痛が良くなりましたよ!世の中が明るく見えます!ホントお蔭様」と笑顔で教えてくれました。

 主訴の改善を求めて漢方薬を服用する方の中には、期間中に他の少し気になっていた症状がいつの間にか改善していたという方が多くいます。体質改善をするには、やはり漢方薬が一番の近道だと思います。